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月4日、無風快晴。
入場券を頂いた。
ヤクルト戦といえば、その昔、球場はガラガラで、
閑古鳥が鳴いていたものだと聞いたことがある。
おどろくなかれ全席売り切れたという。
新MAZDA球場ができたせいかもしれない、
だが強いカープを見たいファンのおかげだろう。
最終的には負けた。
でも今日の試合は勢いが感じられた。
ヤクルトが?
そじゃねえ、カープじゃよ。
カープには妙なジンクスがある。
鯉のぼりがあがる5月初旬までは上り調子で行く。
だが、空高く泳ぐ鯉のぼりが見られなくなるとカープも沈滞期に入る。
このヤクルト戦には勝てば、この奇妙なジンクスを破り
新MAZDA球場にふさわしい新カープの誕生につながるとみていたが、
この試合に敗退したので、低落の一歩を踏みだしたかもしれない。
だが、ことしのカープには勢いが感じられる。
最期まで食いついていくサメだ。あるいは「噛み付きカメ」かもしれない。
カープよりシャークのほうがぴったりくる。
それにしてもすばらしい球場だ。
入り口が一箇所だ。いままでように球場を反転して入場する不便はない。
それに内野席から外野席まで、ぐるりと回って観戦できる。
うどんからアイスクリームまで売店も増えた。
広島でムスビとうどんと言えば知らぬ者なき超有名店「むさし」
の旗を見たときは感動した。
旧球場ではこの「むさし弁当」でビールを頂くのを楽しみに観戦した。
試合が予定されている日は朝から弁当を準備したという。
それが雨天で中止になると、つくった弁当を売りさばくのに
たへんな苦労をされたと聞く。
カープ球団を支えた裏の主役だ。
この球場にはむさしのコーナーもある。
席にかけて腹ごしらえもできる。
その弁当とうどんをもって席にもどり食べた。
バイクだから、ビールがいただけないのが無念だ。
この球場の特徴の一つはテラス席であろう。
コーナーにテーブルを囲んで、、家族や仲間と
ビールを飲みながら観戦できる。
お一人4000円ー5000円というから4人で20000円はかかる。
仲間との懇親には最高だが、庶民には手が出ない。
外野の天井桟敷にはこの席の入場券がないと入れない。
勝手な推測だが、重量から来る定員があって、
それをはるかに越える客が
殺到すると、この天井桟敷は崩壊しないともかぎらない。
そのための入場制限だと納得して上がるのをあきらめた。
座席も広くなった。
その代わり、横に異動で出来る通路がなくなった。
50メートル先の仲間に会うためには一旦上の通路に戻り、再び下がるないといけない。
そのままカニのように横に歩くわけにはいかない。
砂なぶり席は6000円だという。
グランドを真横から見る感じだ。
一生に一度ここで観戦できればカープファンには極楽だろう。
(5月4日新MAZDA球場・ヤクルト戦)